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京和傘「日吉屋」 ミニ和傘制作体験

2023/07/11

読者の皆様

 数週間前に、私たちは京都の伝統的な和傘職人工房「日吉屋」を訪れ、和傘作りとその修復の過程などを独占取材しました。和傘見学そのものだけでなく、日吉屋では和傘作りを体験できるワークショップも開催されています。ワークショップでは、和傘の基本的な作り方をマスターし、自分だけのオリジナル和傘のミニチュア作品を作ることができます。ただ単に傘作りに夢中になるだけでなく、それぞれの素晴らしい作品の背景にある、複雑繊細な工程をより深く理解する機会となることでしょう。

 日吉屋の職人たちは、それぞれの知識・ノウハウを分かち合い、この伝統工芸を継承し守ることに情熱を注いでおられます。傘作りの制作工程やポイントは、小野寺克洋氏に懇切丁寧に伝授していただけます。(小野寺氏のインタビュー記事をまだご覧になられていなければ、ぜひチェックをお願いします。)

 最初の工程では、竹で丁寧に準備された和傘フレームに貼りつける傘表面の和紙の柄を選ぶことから始まります。すべての傘の骨組の間隔がおおよそ均等であることを確認した後、タピオカから作られた特殊な糊を傘の骨組に覆い、慎重に紙を置き、貼り付けます。そして、糊が固まるのを確認するために、それぞれ1本ずつの骨組に慎重に力を加え、約30分間傘を乾燥させます。(この間に工房を案内してもらえるので、あっという間にこの時間は過ぎてしまいます。)。

工房見学が終わった後、傘の表面に山・谷のひだをそっと折り、傘の上部に四角い紙製のキャップを取り付けます。

 完成したミニ和傘は、単なるお土産物ではなく、京都のものづくりの職人技、その神髄に触れることのできる大切な旅の思い出と変わることでしょう。

工房訪問と「京和傘」について学びたいという方は、こちらから体験のご予約をお願いします: 日吉屋

文・写真提供: Anastasiya Bulkavets (ArigatoCreative.co)

編集・翻訳:京都伝統産業ミュージアム 佐藤裕