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京 和蝋燭(ろうそく)「中村ローソク」の工房見学
2022/12/13
読者の皆さん
師走に吹く風が秋の名残を吹き飛ばし、陽が短く感じられるようになると、もっと暖かい光や居心地の良い空間が恋しくなりますよね。お部屋の雰囲気を和らげるためにろうそくを既にお使いになっている方は多いと思います。でも「和ろうそく」をお試しになったことはありますか?
和ろうそくの魅力にとりつかれて、二度と洋ろうそくを使いたくなくなるなんてこともありますから ご注意くださいね!?
それでは今回は、135年も前から和ろうそくを手作りされている京都の「中村蝋燭」で、伝統的な和ろうそく作りの工房をご紹介することにします。事前の見学予約で、京蝋燭づくりで長い間守られてきた技術を見学し、熟練した職人の手によって伝統的な蝋燭がづくられる様子を見学することができます。
和ろうそくは洋ろうそくと違い、植物由来の原料のため、パラフィンワックスなどの有害な石油製品を使用することがありません。環境に配慮したライフスタイルを実践されている方には特におすすめです。ここでは中村蝋燭が使用している櫨(はぜ)の実や 原材料の一部を見せていただきました。櫨(はぜ)の木は希少価値が高いため、工房では主に米ぬか蝋を使用して、主力製品となる代表的なろうそくを製造しているとのことです。
環境にやさしい京都の和ろうそくの美しさを多くの人に知ってもらうだけでなく、櫨(はぜ)の木の栽培プロジェクトに参加したり、新しいエコロジー商品の開発に協力したり、日本の和ろうそく作りの伝統を長続きさせることにも力を注いでおられます。例えば「MEGURI」は燃え残りの芯と植物性ワックス、北山杉のおがくずでできた着火用キャンドル(着火剤)が代表例です。もちろん、このろうそくで起こした火で食べ物を調理しても全く害はありません。
今後数回に分けて、代表の田川広一さんにお話を伺い、中村蝋燭の体験についても詳しくご紹介していきましょう。
和ろうそくの工房訪問とその魅力を知りたい方はこちらからご予約をお願いします。👉中村ローソク
文・写真提供:ブルカヴェツ・アナスタシア (ArigatoCreative.co/jp)
編集・翻訳 :佐藤裕 京都伝統産業ミュージアム