読者の皆さん

　堤淺吉漆店を訪問した際に、生漆（きうるし）の塗り方のひとつを体験できる「ふき漆（ふきうるし）キット」の紹介を受けました。

　ふき漆の体験は普段日常使いしているお箸・お椀・お皿・お弁当箱など、様々なものに施すことが出来ます。ただ、天然漆は体質や体調によってはかぶれることがありますので、ビニール手袋や長袖の服などを着用してなるべく肌が露出しないように気をつける必要がありますのでご注意ください。

　今回の私たちの漆塗りキットには、お箸2膳、漆のチューブ、松やに精油からのテレビン油のボトル、ヘラ、研磨紙があらかじめセットされていました。漆にテレピン油を少し混ぜて箸に塗ったら、あとは紙で拭き取りを繰り返すことで艶が出はじめます。

　拭き漆は、木の優しい質感と美しい木目をひきだすことができるシンプルな技法です。最初に漆を塗った後、2～3日後にこの工程を繰り返すと、木の表面がさらに仕上がり、色も濃く仕上げることが出来るようです。

　一方で本格的な漆器制作となると多くの作業工程、卓越した技術や経験が必要となってきますが、ふき漆の技法に関して言えば初めての方でも挑戦いただけます。

　さて、

　堤淺吉漆店が最近改装工事を終え、漆をとりまくつながりと交流を更に促進するため、地元の人々や観光客の受け入れ可能な準備が設備が整ったとの知らせを受け取りました。お店の外観はとてもゴージャスで歓迎ムードが漂っています。　ぜひ一度ご自分の目でもお確かめください↓。

画像提供：堤淺吉漆店　　　　　　　　　　　　　　　　　　画像提供：堤淺吉漆店

　画像提供：堤淺吉漆店

　漆の精製過程の工房見学、漆についての詳しい説明、食器漆キット体験をご希望の方は、こちらからご予約をお願いします。　 株式会社 堤淺吉漆店 

　　文・写真提供： Anastasiya Bulkavets (ArigatoCreative.co)

　　翻訳・編集　京都伝統産業ミュージアム　佐藤裕