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工房見学シリーズ 錦織の工房見学と機織り体験
2022/03/29
皆さん、こんにちは。
前回に引き続き、錦の伝統織物 光峯錦織工房 をお訪ねしています。展示されている錦織(にしきおり)の数々の作品に眼を奪われ、錦織の特徴、龍村周(あまね)さんの作家としての足跡をお聞きしながら、楽しい時間を過ごしました。錦織作家 龍村周さんインタビュー さあ次は、いよいよ地下1階にある工房で、実際に機織りを体験することにしたいと思います。
この一画では、龍村さんが古代の織物研究の傍ら、織機(しょっき)の修理や製作にも携わっておられるとの説明を受けました。織機や織機の道具に使用されるそれぞれの部品には、松や檜などさまざまな種類の木が用途に応じて使われているとのことです。
日本の錦織工房に行かれたことがない方なら、ここでもまた、龍村さんの制作手順の中に込められた徹底したこだわり、繊細さに改めて心を動かされることと思います。また、運の良い日であれば工房で職人さんと出会うこともでき、熟練した職人さんの手足の動きに見とれ、職人さんとの苦労話にも耳を傾けることが出来ます。
これまで織物製作の経験がなかった私は、比較的簡単な「平織り」挑戦を選んだことで、織物の世界に優しく誘われたかのように、気持ちを「織」に集中させることができました。糸の色を選んだ後、織り方について説明を受けました。10cm×10cm四方の布は15分ほどで織ることができ、それはとても楽しい時間でした。最後の工程では龍村さんに平織りの最後の切れ端部分を編み上げ、織機から外す仕上げの部分の手助けをしていただきました。
更にもっと複雑な体験を希望される方は、綾織(あやおり)体験(18cm×18cm四方の作品、所要時間 45分)や、高機(たかおり)体験(38cm×15cmの作品、所要時間 240分)から選ぶこともできます。どのコースを選んでも、きっと忘れられない体験になることでしょう。
光峯錦織工房への訪問を予定されている方は、こちらから体験のご予約をお願いします:
文・画像:Anastasiya Bulkavets ( ArigatoCreative.co )
日本語訳:京都伝統産業ミュージアム 佐藤裕