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工房訪問 森益染絞森本 伝統工芸の伝承者

2022/08/16

日本の織物工芸を愛する皆様へ。

 前回まで錦織の工房友禅染の着物金襴の織元などを訪問してきました。今回は京都の伝統工芸品のもう一つの珠玉の逸品にスポットライトを当ててみることにしました。それは「京鹿子絞り」です。さっそく90年の伝統と歴史を持つ「森益染絞 森本」さんの絞り染め工房を訪ね、工房見学と絞り染め体験に挑戦したいと思います。

京都には1200年の歴史を持つ絞り染めの伝統が築かれてきました。事実、古の都の歩みとともにそれらは発展を遂げ、数々の技法が磨かれ、そして伝承されてきました。

 しかし、残念なことに「京鹿の子絞り」の伝統産業界も、他の多くの京都の伝統工芸品と同じように、深刻な後継者不足に悩まされているのが現状です。絞り染めの製造過程は手間ひまのかかる分業制のため、常に高級品として扱われてきました。デザインによって異なりますが、羽毛布団や着物などの大作は約20万本の結び目が必要で完成までに1〜2年かかるとお聞きし、たいへん驚きました。

「森益染絞 森本」工房はご夫婦で営まれており、柄のデザインから色付けまで、すべての工程を一貫して行っておられます。まれに個別の単体の製品(下の暖簾の画像を参照下さい。)以外は、主に受注型の生産品を手掛けておられます。

 さて、森本さんの工房では伝統工芸である絞り染めに興味を持ち、挑戦してみようという方々に対してその窓口を開いておられます。

 そこで次回は、私たちが実際に体験した「京鹿の子絞り」についてお伝えしたいと思います。  どうぞご期待ください。

 京都の伝統的な「絞染め」を体験してみたいという方は、こちらからご予約ください。

 👉 森益染絞 森本

 文・写真提供:ブルカヴェツ・アナスタシア (ArigatoCreative.co/jp)